ジャパンディインテリア入門|和と北欧の「いいとこ取り」は引き算で決まる
こんにちは、リベラルホームです。先日、家のお引き渡しを終えたお客様から「SNSでジャパンディが流行ってますよね。うちもあんな雰囲気にしたいんですけど、無印とIKEAで家具を揃えたのに、写真で見たあの感じにならないんです…」というご相談をいただきました。
これ、本当によくある話です。ジャパンディ(Japandi)は、日本の「わびさび」と北欧のヒュッゲ=ほっこりした豊かさを融合させたインテリアスタイル。Pinterestでは2024年から検索数が爆発していて、2026年に入ってからは国内の住宅メディアでも取り上げられる機会が一気に増えました。でも、流行ってるからこそ「なんとなく真似して失敗する」人も多いスタイルなんです。今日は、現場でお客様のインテリアをご提案する中で見えてきた、ジャパンディを成功させるコツを整理してお伝えします。
ジャパンディの正体|「足す」ではなく「引く」インテリア
まず押さえておきたいのは、ジャパンディは「和風の家具と北欧風の家具を並べるスタイル」ではない、ということです。私たちリベラルホームが建てる家も、まさにこのジャパンディ路線のジャパンディスタイル(和×北欧)がベースなのですが、お客様とインテリアを詰めていくと、ほぼ毎回「何を足すか」ではなく「何を引くか」の議論になります。
和の美意識の根っこにあるのは「余白」。北欧デザインの根っこにあるのは「シンプルで機能的」。どちらも、過剰な装飾を嫌うという点で実は思想が近いんです。だからジャパンディの家を見ると、家具そのものより「何も置かれていない空間」の方が目につく。床が見えている面積、壁の抜け、天井までの視線の抜け。この余白こそが、あの独特の落ち着きを生んでいます。
「物が少ない家」ではなく「見える物が少ない家」を目指すのがポイント。収納計画を先に詰めておくと、ジャパンディは格段に作りやすくなります。
成功するジャパンディの3原則|色・素材・配置
感覚的な話だけだと再現しにくいので、現場でお伝えしている3つの原則に落とし込んでみます。これだけ押さえれば、部屋の9割はジャパンディっぽくなります。
原則1|色は「木・白・グレージュ」+アクセント1色だけ
ジャパンディの写真を10枚並べてみると、出てくる色のパターンが驚くほど似ています。ベースは木の色(オークやアッシュなどの淡い木)、白、生成り、グレージュ。この4色で部屋の8割を構成するのが基本です。
ここに「差し色を1つだけ」入れる。チャコールブラック、インクブルー、テラコッタ、深めのグリーンあたりが定番です。ここでやりがちな失敗が、「せっかくだから差し色を2色3色」と足してしまうこと。ラグは青、クッションは茶色、絵はオレンジ…とやると、一気に雑多な印象になります。差し色は1色、ただし複数の場所に繰り返す。例えば「インクブルーのクッション+同系色の花瓶+濃紺のアートポスター」のように、同じトーンを2〜3カ所に散らすと空間がまとまります。
原則2|素材は「自然素材」と「質感のある布」が主役
ジャパンディで使われる素材には、共通する一つの性格があります。それは「手で触れたときに温度を感じる素材」であること。無垢の木、漆喰、和紙、麻、リネン、ウール、陶器、真鍮。どれも、冷たい工業製品の印象がない素材です。
反対に、ピカピカのメラミン化粧板、メッキ仕上げのスチール、ツヤのあるビニールクロスは、ジャパンディとは相性があまり良くありません。床はできれば無垢材やオーク突板、壁の一部でも漆喰や塗装仕上げが使えると、写真映えする空間になります。新築やリフォームのタイミングなら、ここは多少コストをかけてでも素材のランクを上げたい部分です。
既存の家でも、布の素材を変えるだけでかなり印象は変わります。ポリエステル100%のカーテンを麻混に替える、ツルツルのクッションカバーをリネンに替える。これだけで「質感の豊かさ」が生まれて、ぐっとジャパンディに近づきます。
原則3|家具は「低く・抜けをつくる」配置に
3つ目が、意外と見落とされがちな「高さ」の話です。ジャパンディのリビングを見ていると、家具の背が全体に低いことに気づきます。ソファの座面は床から40cm前後、ダイニングテーブルの天板も720mm前後の標準より少し低いものが選ばれている。これは日本の「床座文化」の影響で、視線を低く保つことで天井が高く感じられ、余白が強調されるからです。
背の高いキャビネットや大型のシェルフでリビングの壁を埋めてしまうと、この「抜け」が消えます。収納はできるだけ別の部屋やクローゼットにまとめて、リビングには「低くて、少なくて、余白のある家具」だけを置く。飯塚や田川のお客様で、建て替え前は壁面収納びっしりだったお家が、建て替え後に思い切って「リビングに収納を置かない」プランに変えたら、同じ広さなのに倍ぐらい広く感じる、とおっしゃっていました。
「とりあえず無印」で止まる人の共通点
冒頭のお客様のように、「無印とIKEAで揃えたのにそれっぽくならない」と悩む方は、だいたい3つのどれかに当てはまります。
- ●色が「ベージュ一色」になっている(差し色がなくてのっぺり)
- ●床・建具・家具の木の色がバラバラで、木目のトーンが揃っていない
- ●壁に何も飾っていない or 逆に飾りすぎている(1面に1〜2点がちょうどいい)
特に多いのが2つ目。床は濃いめのブラウン、テレビ台はナチュラル、ダイニングテーブルはウォルナット…と、木の色が3種類以上混ざると、どれだけ良い家具を置いても「なんだかまとまらない」印象になります。木の色は2種類までに絞る。これだけで空間が一気に整います。
無印・IKEAは素材がいいのですが、同じ空間にいくつも置くと「カタログの切り貼り」に見えがちです。メインを無印かIKEAのどちらかに絞って、もう一方には作家物の小物や和の器を少しだけ足すと、表情が出ます。
今週末からできるジャパンディ化3ステップ
新築やリノベをしなくても、今の家ですぐに試せる方法もあります。コストほぼゼロでできる3ステップをご紹介します。
- ●ステップ1:リビングとダイニングに出ているモノを半分に減らす(使わないものはまず引き出しへ)
- ●ステップ2:カーテンとクッションカバーを、リネンや麻混の生成り系に替える(1万円前後の投資で印象が激変)
- ●ステップ3:照明の電球を3000K以下の電球色に統一する(昼白色のままだと北欧の温かみが出ない)
この3つを週末でやってみると、「家具を買い替えなくてもここまで変わるのか」と驚かれる方がほとんどです。そのうえで、どうしても違和感が残る部分——床の色、壁のクロス、天井の梁——が見えてきたら、そこが本格的にリフォームやリノベを考えるタイミングのサインだと思います。
ジャパンディは「暮らし方」のデザイン
ここまで3原則や具体的なステップをお話してきましたが、最後にお伝えしたいのは、ジャパンディは単なる見た目のスタイルではない、ということです。余白を残し、質感のある素材に囲まれて、少ない物を長く大切に使う。そうした「暮らし方」を空間に落とし込んだ結果が、あの独特の佇まいを生んでいます。
リベラルホームがある飯塚市や筑豊エリアは、昔ながらの和の建築文化が色濃く残る一方で、自然が近く、ゆったりとした暮らしが根付いている土地です。実は、ジャパンディと相性がとても良い風土だと感じています。都会的な流行を追いかけるのではなく、この土地の暮らしにフィットした「うちらしいジャパンディ」を一緒に見つけていけたら嬉しいです。
ジャパンディスタイルの家づくり・リフォームについて、詳しいご相談をご希望の方は、ぜひリベラルホームまでお気軽にお問い合わせください。実際の施工事例をご覧いただけるモデルハウス・完成見学会もご案内しています。
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